荘厳な空間を作り上げていて、そうした空間が人の心に果たす効果についてはいろいろと学び、考え、実際にヨーロッパに旅行した際には、
自分でも体験し、それらが人々にこの世のものとは思えない世界を具体的に感じさせる役割を担ってきたことを実感してきたつもりでしたが、
バッハが好きだと長く公言しておきながら、その時代における人々の心をわしづかみにする音楽の威力については、
実はそれほど意識したことがありませんでした。
松居さんのオルガン演奏にはどこか華があり、ヘルムートヴァルヒャのような厳しさはないものの、曲の魅力をふくよかに聞かせてくれます。
また本人によるパンフレットの曲の解説が秀逸で、それぞれの曲がバッハの生涯においてどういう位置付けになるのかイメージしながら聴けます。
帰ってきてから、ずいぶん前に入手したへルムート・リリング監修のバッハ大全集(CD172枚)をひっぱり出してきて、今日聴いた曲を復習していますが、
やはり本物の演奏に触れてから、また松居さんの解説を読みながら聴くと、ずいぶん違って聴こえるものだ、と感じます。
チケットが格安で人気が高いこともあり、全ての演奏会に行けるかどうかはわかりませんが、できるだけ通いたいなぁと思いました。
※白状するなら、私が幼いころからパイプオルガンの曲が好きだった理由は、おそらく「さらば宇宙戦艦ヤマト」の白色彗星のテーマ(作曲:宮川泰)が
ゴシック建築とバッハへの入門は宮崎駿監督が初めて映画を手掛けた「ルパン三世カリオストロの城」のクラリスの結婚式のシーンの影響大。